「肌トラブルを抱えているにも関わらず、多くの男性がホームケアを正しく行なっていない。」
これは男性専門の美容皮膚科として、毎日多くの患者様の診療を行う中で浮かび上がった大きな課題です。
肌トラブルは毎日のスキンケア、生活習慣の改善によって予防することが可能です。しかし、肌トラブルが起きたとしても、生活習慣を変えるのは難しいものです。
たとえクリニックで一時的に肌の状態を改善できたとしても、根本的なものが変わらなければ同じことが繰り返される可能性もあります。
また、既製の男性用化粧品では、アルコールなどの強い刺激のある成分が多様に使われており、その場の使用感を特に重視したものが多く見受けられます。そんな中でクリニックにご来院の患者さまにも、何を基準に商品を選び、どのようにケアを行えばいいのかがわからないとよくご質問をいただいております。
今の現状では、私たちの感じた課題を解決することができない。
そんな考えがこのコスメの開発に至った初めの一歩となりました。私たちの考える「男性肌に最適な基礎化粧品」に近いものを市場から見つけることができなかったのです。
医療機関として、本当の意味で男性にとって有益な基礎化粧品を作りたい。単純に保湿力があるだけじゃない。保湿はむしろ当たり前で、患者さまが安心して毎日使うことができ、治療の邪魔をせず、一時的なものよりも中長期的に肌の調子を整えてくれる本物の機能性化粧品がいい。そんな想いで開発が始まりました。
まずはクリニックで以前より着目していた「皮膚常在菌」の研究から始まりました。それは、腸内フローラと同じく菌叢バランスの多様性こそが「整肌」に影響しているというもので、まだ研究段階ではあるものの確実に優位なデータが取れており、これを男性肌に応用できないか、というものでした。そして、クリニックのドクター、製薬会社の研究チーム、某大手化粧品会社の元商品開発者、化粧品原料メーカーの開発チーム、皮膚常在菌の分析機関に所属する医学博士など、多くの専門家にご参加いただき、ご意見を賜りながら議論を重ね、処方開発が行われました。その開発のベースとなったものが、患者様を含めた男性50人(20〜45歳)から採取した皮膚常在菌のゲノム解析データでした。DNAレベルで行われる菌叢解析は顔面の皮膚上にいる約2000種類の菌種をデータ化し、菌叢バランスを可視化することで改めて整肌と菌の関連性を分析しました。そして、化粧品原料の作用と合わせバランスをテストすることで男性肌に最適だと思える処方が完成したのです。
しかし、それでは化粧品としてはまだまだ不十分だということに最初は気が付きませんでした。基礎化粧品は毎日使うもの。使用感として使いづらくては意味がありません。
化粧品でユーザーが一番最初に感じるのは「使用感」であり、そういう意味ではとても重要な部分です。いかに美容成分の効能を最大化させ、かつ使い心地のいい使用感を実現するか。クリニックの組織内で男性を対象に何度もユーステストが行われ、失敗と成功を繰り返しながらも、結果的に満足のいくところに落ち着き、安定性試験に踏み切りました。最終的にはパッチテストとRIPTテスト(皮膚刺激とアレルギーテスト)をクリアし、皮膚科専門医の認定もつけることができました。
商品が出来上がった今、改めて私たちはこのGORILLA COSMETICS「SEシリーズ」を、自信を持ってお勧めしたいと思います。
多くの患者様にこの商品を使っていただき、実感していただければ幸いです。